2004-06-01から1ヶ月間の記事一覧

母の思い

民生委員さんから、1人で話に来るようにいわれた。 行って挨拶して、5分くらい話しただろうか、民生委員さん宅の玄関に人影がある。 玄関の戸をあけると、母が立っている。 「あまり、帰りが遅いので、途中で用水路に落ちて、怪我でもしてないかと心配で」…

民生委員

近所に住む民生委員さんが来てくれた。 母は「泥棒が着て困る。怖い。」といったようだ。 民生委員さんは「表は、鍵を2個にしているから、大丈夫。裏口から人が入ってきたらわかりやすいように、大きい音がするような、器具を取り付けたら」と提案された。…

母の友人

母はその町に50年近くすんでいた。 友人もいた。その1人Sさんは、家族と一緒に住み、世間常識もよくしっている人であった。介護の経験もあった。 私は、かえるたびに、手みやげをもっていき、挨拶もしていた。 いつも「何かあったら、子供夫婦がいるから…

前兆

母から電話があった。「鍬がなくなった」という。 「盗られたのかもしれない」とのこと。 家のまわりに、小さい畑を作っている母。収穫したものを、よく送ってくれてた母。仕方がないので、新しいのを買ったという。 裏の納屋に入れててなくなったので、家の…

口癖

祖父は「疲れた」といって、横になって、2時間くらいしてなくなった。 父は、1ヶ月あまり、入院していて「今夜、お陀仏になるからな」といって、その夜なくなった。 母はいつも、わたしに「夜眠って、朝起きたとき、わたしは死んでいる。 きっと、おきてこ…

母88才

現在、特別養護老人ホームにいます。 わたしが結婚後、20年あまり1人暮らしをしました。 しっかりものの、わたしには優しい母でした。 それが、今は恍惚の人で、わかるのは、わたしだけ、父の名も覚えていません。このようになった道筋を振り返ってみたい…